2025年JAF全日本ジムカーナ選手権PN1クラス朝山崇選手レポート

ETPグループ(ETPホールディングス株式会社、愛媛トヨタ自動車株式会社、愛媛トヨペット株式会社)は、全日本ジムカーナ選手権に出場している愛媛県松山市出身、在住の朝山 崇選手を、2023年より応援しています。2025年のシーズンも朝山選手の活躍をレポートして参ります!


2025年JAF全日本ジムカーナ選手権


第1戦「SPEED MASTER OIL CUP GYMKHANA IN TSUKUBA」

2025年3月8日(土)9日(日)茨城県の筑波サーキットコース1000にて全日本ジムカーナ選手権第1戦が開催されました。朝山選手はPN1クラスでゼッケン31です。

【第1戦】

<決勝第1ヒート>
PN1クラス 20分22秒頃スタート
朝山選手 29分33秒頃スタート

<決勝第2ヒート>
PN1クラス 29分30秒頃スタート
朝山選手 38分12秒頃スタート

第1戦 決勝第1ヒート
第1戦 決勝第2ヒート

<朝山選手からの参戦レポート>

大会名2025 年JAF全日本ジムカーナ選手権第1 戦「SPEED・MASTER・OIL CUP GYMKHANA IN TSUKUBA」
結果PN1 クラス 4位(13 台中)
日時2028/3/8(土)~9(日)
場所筑波サーキット コース1000(茨城県)
路面状況1 本目:ドライ(僅かに濡れた箇所あり)、2 本目:完全ドライ

今年もいよいよ開幕しました。3連覇目指して戦いますので応援よろしくお願いします。

筑波サーキットは、前回2022年のGRヤリスの時など複数回の優勝経験がある得意コースですが、逆に大苦戦の経験も複数回あり、当たり外れが大きく出るコースです。ハイスピードで道幅も広いサーキットなので、車のセットが重要なのだと思います。更に、今のFFヤリスでは初走行なので、細かいセットを煮詰めるべく金曜から参加しました。

しかし、今回は金曜から予想外の寒さで、その影響か高速コーナーでリヤのグリップ感が無く不安定でフラフラしてドリフトやスピンになってしまい、タイムが出ない困った状態から始まりました。金土の二日で様々な対策をしますが良いバランスは見つからず、公開練習でも大スピン。決勝では走らせ方で調整をして合わせ込むしかない状態でした。

日曜朝は積雪がありましたが日が昇るとすぐに乾き、好天で前日までと全く違う暖かい日になりました。リヤの不安定さは暖かさで改善しそうですが、前日のようなスピンをするとお終いなので気を付けて走行します。しかし、それがいつものリズムを崩してしまったか、我ながら分かるほど車との一体感が足りない走りでした。

少し路面の濡れていた1本目はかろうじて2位でしたが、路面が完全に乾いて条件の有利な2本目は不運な車両不調も発生し、更にゴール前のスラロームで致命的な運転ミスもあってパイロンタッチ(+5秒)してしまいタイム更新ならず、順位を下げて4位という結果でした。開幕戦として大変痛い敗戦です。ちなみに、PN1での過去2年間はずっと表彰台(3位以上)に上がり続けていたのですが、その記録も途絶えてしまいました。

今回は車のセットに問題があり、筑波のコースに合わせられなかった点が大きかったですが、それ以上に攻める気持ちを維持できなかったことは反省したいと思います。やはり、リスクを取って攻めなければ勝てませんね。
次戦までにしっかり車を仕上げて、攻めた走りをお見せ出来るように頑張ります。


第2戦ALL JAPAN GYMKHANA in 名阪 まほろば決戦

2025年4月19日(土)~20日(日)奈良県の名阪スポーツランドにて全日本ジムカーナ選手権第2戦が開催されました。朝山選手はPN1クラスでゼッケン33です。

【第2戦】

<決勝第1ヒート>
PN1クラス 32分40秒頃スタート
朝山選手 53分10秒頃スタート

<決勝第2ヒート>
PN1クラス 8分29秒頃スタート
朝山選手 30分24秒頃スタート

第2戦 決勝第1ヒート
第2戦 決勝第2ヒート

【朝山選手からの参戦レポート】

大会名 2025 年JAF全日本ジムカーナ選手権第 2 戦「ALL JAPAN GYMKHANA in 名阪 まほろば決戦」
結果PN1 クラス 2 位(13 台中) シリーズ順位:3 位
日時2025/4/19(土)~20(日)
場所名阪スポーツランド C コース(奈良県)
路面状況ドライ

開幕戦ではうまくいかなかったので、今回はしっかり準備して挽回を目指しました。車両の状態を見直した結果、いくつかの問題が見つかり、その中にはちょっと難しい問題も。部品メーカーさんやレーシングサービスコシミズの協力で、何度もテストを重ねて解決できました。限られた時間の中で本当に心強いサポートでした。

名阪Cコースは、狭いけれどスピード感があり、独特のリズムが求められます。直近の大会は2連勝していて相性の良いコースですが、今回は土曜から走行するので、事前練習していた選手たちに少しハンデを感じながらのスタート。公開練習ではコース慣れを意識しながら車の感触を確かめつつ走行。少し伸び代を残した状態で僅差の2位なので、まずまずの手応えでした。

決勝コースはテクニカルな難所が加わり、攻めるほどにリスクも高い設定。1本目はその難所を狙い通りに走れ、0.8秒差でトップタイム。ただ、後半の外周で少し遅れが出てしまいました。2本目は路面コンディションも良好で、他選手のタイムアップによりスタート時点で3位に。前半は変わらず良い走りで、課題の外周も少しだけタイムを削りましたがもう一歩足りず、最終的に2位となりました。

悔しさはありますが、今回はしっかり勝負できた実感があり、大きな前進です。レース後の分析で、改善のヒントも得られたので、次戦に向けて反撃の準備を進めます。

ちなみに今回優勝した矢島選手は、21年ぶりの全日本勝利を果たした大ベテラン。強力なライバルが増えてクラスのレベルも上がり、戦いは厳しさを増していますが、高いレベルで競えるのはやっぱり楽しいです!次こそは優勝できるよう、引き続き全力で挑みます!


第3戦「MAZDA SPIRIT RACING CUP IN TAMADA」

2025年5月10日(土)~11日(日)広島県のスポーツランドTAMADAにて全日本ジムカーナ選手権第3戦が開催されました。朝山選手はPN1クラスでゼッケン24です。

【第3戦】

<決勝第1ヒート>
PN1クラス 28分32秒頃スタート
朝山選手 41分48秒頃スタート

<決勝第2ヒート>
PN1クラス 25分47秒頃スタート
朝山選手 39分00秒頃スタート

第3戦 決勝第1ヒート
第3戦 決勝第2ヒート

【朝山選手からの参戦レポート】

大会名 2025 年JAF全日本ジムカーナ選手権第3 戦
「MAZDA SPIRIT RACING CUP IN TAMADA」
結果PN1 クラス 3 位(9 台中) シリーズ順位:2 位
日時2025/5/10(土)~11(日)
場所スポーツランドタマダ(広島県)
路面状況ドライ

前戦で思うように走れない部分があった反省を踏まえ、テスト練習を行い足まわりを丁寧に見直して、手応えを掴めました。また、タマダは愛媛から比較的近いので、事前練習に行き細かいセッティングの確認を行い、万全の態勢で臨みました。

前戦で思うように走れない部分があった反省を踏まえ、テスト練習を行い足まわりを丁寧に見直して、手応えを掴めました。また、タマダは愛媛から比較的近いので、事前練習に行き細かいセッティングの確認を行い、万全の態勢で臨みました。

土曜日の走り出しから調子は良く、コースのリズムにも気持ちよく乗れて好タイムでしたが、単純にまっすぐ加速する区間が遅いことが気掛かりです。自分の運転というより、クルマ側の調子に不安が残る状態ですが、特に問題点も見つからないため、様子を見ながらドライビングに集中することにしました。

決勝日の朝は曇り空で、路面温度も昨日より少し低い状態です。
決勝1 本目は2 番手ですが、やはり加速の部分がもう一歩で、「何かがおかしい」感じです。また、私の使用パーツの特性上、低温路面には少し不利な状態でした。それでも、純粋な運転の悪さも幾つかあったので、その部分を改善して2本目の逆転を狙います。
しかし、2本目を走り出すと車から大きな異音が出始め、フラフラして明らかにおかしい状態です。なんとか走り切りましたが、サイドターンを行う際に車の位置が定まらずにパイロンタッチのペナルティ。手負いの状態でもタイムはアップしたのにペナルティで消えてしまい、1本目のタイムで3位となりました。

大会後の点検で、駆動系の部品に不調が出ていた可能性が高いことが分かりました。徐々に悪くなる症状は気づきにくく、走行中の微妙な違和感をもっと早く確かめるべきだったと感じています。悔しさはありますが、原因が見えたことで次に向けて気持ちは前を向きました。


第4戦「オールジャパンジムカーナin仙台」

2025年5月31日(土)~6月1日(日)宮城県のスポーツランドTAMADAにて全日本ジムカーナ選手権第4戦が開催されました。朝山選手はPN1クラスでゼッケン25です。

【第4戦】

<決勝第1ヒート>
PN1クラス 33分57秒頃スタート
朝山選手 43分09秒頃スタート

<決勝第2ヒート>
PN1クラス 36分16秒頃スタート
朝山選手 27分23秒頃スタート

第4戦 決勝第1ヒート
第4戦 決勝第2ヒート

【朝山選手からの参戦レポート】

大会名 2025 年JAF全日本ジムカーナ選手権第4 戦
「オールジャパンジムカーナ in 仙台」
結果PN1 クラス 2 位(9 台中) シリーズ順位:2 位
日時2025/5/31(土)~6/1(日)
場所赤門自動車テストコース(宮城県)
路面状況ウェット→セミドライ

初開催・初走行の会場でしたが、事前練習には行けなかったので金曜から参加しました。前回の駆動系部品の不調対策で、新仕様の改善版の部品に交換して臨みますが、事前練習でも良い調子でしたので、それを活かしたいところです。

金曜日の練習走行ですぐにコースの勘所はつかめ、タイムもずっとクラスベストの連続で好調です。コースには珍しいバンクがあるのですが、そこの区間タイムも良く、以前の自動車メーカー勤務時のバンクの走行経験が役立っているのかもしれません。

土曜の公開練習は雨で、しかも午後には警報レベルが予想される悪天候。
1本目はタイヤの空気圧を雨向けに振って走るとリズム良くまとめられ、2位以下を引き離してトップで終えることができました。翌日は晴れ予報なのと、車両の状態が良いことから、天候悪化となる2本目は走行をキャンセルして明日に備える作戦を取りました。

決勝日、天気予報が外れて朝も雨が残り、1本目はまだWET路面。前日から雨セッティングも決まっているため、またも2位以下を大きく引き離してトップで折り返します。その後、路面は乾いていき、2本目で仕切り直しになるのは確実ですが、DRY路面の中に水溜りが多く残り、路面温度も低いままで、逆に中途半端な難しい路面となり、前戦同様に使用パーツの問題から低温に不利さがある自分にとっては悪い要素となりました。
今回も前半で遅れてしまい、後半で追い上げたものの僅か0.05秒足りず、ライバル斉藤選手に逆転をされて2位となりました。

完全DRYや、完全WETでは常にライバルより上回っていたのに、決勝だけDRYとWETが混じった低温路面となったことで不利な点が強調されて負けました。不運ですが、不利な中でもポテンシャルはしっかり出せたので、次へつないでいきたいと思います。


第5戦「2025年 JMRC 北海道WinmaX ジムカーナシリーズ EXラウンド北海道オールジャパンジムカーナ」

2025年6月21日(土)~6月22日(日)北海道の赤門自動車テストコースにて全日本ジムカーナ選手権第5戦が開催されました。朝山選手はPN1クラスでゼッケン23です。

【第5戦】

<決勝第1ヒート>
PN1クラス 31分15秒頃スタート
朝山選手 42分38秒頃スタート

<決勝第2ヒート>
PN1クラス 23分48秒頃スタート
朝山選手 34分14秒頃スタート

第5戦 決勝第1ヒート
第5戦 決勝第2ヒート

【朝山選手からの参戦レポート】

大会名 2025 年JAF全日本ジムカーナ選手権第5 戦
「北海道オールジャパンジムカーナ」
結果PN1 クラス 2 位(7 台中) シリーズ順位:2 位
日時2025/6/21(土)~22(日)
場所オートスポーツランドスナガワ(北海道)
路面状況ドライ

相性も良く長年走り慣れたコースですが、独特のスピード感が求められるコースでもあり、その感覚をつかみ損ねると苦戦する経験もあるため、習熟のために金曜から参戦しました。
今回は公開練習が無く、金土と一般の練習会扱いで、多く走れたため様々な確認ができました。
コース慣れも問題なく、セッティングや運転方法を様々に試しながら殆どずっとトップタイムを続けるような感じで良い感触で進められました。
この2日間の練習はずっと晴天でしたが、決勝はまたしても天気が崩れる予報。直近の2戦で低温や雨混じりの路面に苦戦しているため少し不安です。

決勝日、予報通り雨天で1本目がスタートします。特に深い水溜りの部分も使うハイスピードコース設定のためハイドロプレーニング現象が多発する中、1本目は少しリスクを抑えた走りで2位でした。その後は雨も止んで路面は乾きましたが水溜りはたくさん残ったままで、2本目はまたしてもDRYとWETの混ざった路面。前戦の苦戦が頭をよぎりますが、ベストを尽くすしかありません。
しかし、結局は前半で遅れ、後半に巻き返すもまたしても僅かに届かず…という同じ展開で2位になってしまいました。優勝が、ランキングを争う斉藤選手ではなかったのは不幸中の幸いでした。

2戦続けて「水溜りの残るDRY」という稀なコンディションで順位が決まる状況で、ピンポイントで不利なコンディションが続くことはまたも不運でしたが、天候だけはコントロールできませんので仕方がありません。まだ勝ち星がありませんが、ポイントランキングの差は更に少し詰めることも出来たので、残りで勝利を目指して戦いたいと思います。


第6戦「天下分け目のジムカーナ決戦!ALL JAPAN GYMKHANA in OKUIBUKI」

2025年5月31日(土)~6月1日(日)滋賀県の奥伊吹モーターパークにて全日本ジムカーナ選手権第6戦が開催されました。朝山選手はPN1クラスでゼッケン30です。

【第6戦】

<決勝第1ヒート>
PN1クラス 29分42秒頃スタート
朝山選手 49分02秒頃スタート

<決勝第2ヒート>
PN1クラス 26分07秒頃スタート
朝山選手 44分44秒頃スタート

第6戦 決勝第1ヒート
第6戦 決勝第2ヒート

【朝山選手からの参戦レポート】

大会名 2025 年JAF全日本ジムカーナ選手権第6 戦
「天下分け目のジムカーナ決戦! ALL JAPAN GYMKHANA in OKUIBUKI」
結果PN1 クラス 1 位(14 台中) シリーズ順位:1 位
日時2025/7/26(土)~27(日)
場所奥伊吹モーターパーク(滋賀県)
路面状況ドライ

全日本初開催の会場ですが、ダンロップレッスンの講師として昨年も走行しており、また以前に愛知に住んでいた時には練習に何度か訪れていて馴染みのある場所です。しかし、最新の走行データはなく、特にタイヤ選択が予想できません。そのため、今回も金曜から参加してデータ収集に努めます。

金曜の走り出しはアンダーステア(車が曲がりにくい状態)傾向が出ましたが、前後の空気圧調整で一気に解消し、車の向きが自然に入るようになりました。タイヤは溝の残量の違いで選択を迷いましたが、金曜と土曜でじっくり比較ができ、決勝用の1セットを落ち着いて決めることができました。走行タイムも良く、好調なまま決勝を迎えます。
決勝日は朝から晴天で酷暑。ここ数戦悩まされた雨は無く、安定した路面で戦えそうです。

1本目は2位。タイム差も大きく、走り自体の改善の余地が大きいと感じました。パドックに戻ってすぐ動画分析を行い、減速タイミング、ブレーキの使い方、コーナー進入の姿勢づくりなど、改善点をピックアップしていきます。2本目までは短い時間ですが、頭の中で走りを何度もシミュレーションして2本目へ。
意識して走りを改善するため、いつも以上に集中出来た気がしますが、狙っていた修正が区間ごとに全て決まり、タイムを大きく更新して逆転で今季初優勝。暑さも疲れも一気に吹き飛ぶような、うれしい瞬間でした。

おかげさまでやっと今季の初勝利をあげることができて、シリーズランキングもトップになりました。応援やサポートに支えられての1勝です。次も気負わず、いつもどおり丁寧に走ってチャンピオンを目指したいと思います。


朝山選手の活躍は、下記のリンクからもご覧いただけます。


最近の投稿

カテゴリー